中間報告会開催の背景
全世界に深刻な蔓延と犠牲者を生み出した「コロナ禍」であるが、
欧米ではワクチン接種の急速進展と相まって、行動制限解除、
観光シーズンへの準備が進んでいる。一方、日本ではワクチン接種は遅滞し、
緊急事態宣言に見られる注意喚起と国民側の自粛に頼る対応に終始している。
日本は様々な局面で、この10年間に世界の先進地域から周回遅れに近い状況に
取り残されたと言われたが、コロナ禍発生後の対応によって、その実態は実は
二周三周遅れの状況にあることが明らかなった。
そして経済・産業の衰退、社会の制度的欠陥と沈滞の根源にあるものこそ、
日本の教育システムに他ならないことを我々はすでに気づいている。
以前は世界をリードした日本の高い教育水準は先進国の中でその存在感を
失いつつある。
これまでの実績や伝統的・社会慣行に立脚した制度改革でなく、
いまやグローバルで多様な価値観にさらされ、ICTやAIの登場、人新世と言われる
時代に対処する「次の日本」を作るために、どのような教育システムの抜本革新
を行うべきか、という認識と危機感のもと、有志による「次の日本への教育会議」
(参加委員名簿等は資料参照)が形成され、十数回の会合と意見聴取を経て、
その中間点での報告をまとめることができた。
このたび私たちは「次の日本への教育会議」中間報告を公開し、教育に携わる
あるいはまた危機的状況にある教育の抜本改革に取り組む多くの皆さんから我々の
改革案に多方面からの意見を受け、さらに今後の「拡大教育会議」に参加していただき、
明治維新そして戦後の民主教育改革以来の大改革案の考案と実現化に共に協働して
いただけることを期待している。
《付記》
新型コロナウイルス感染の広がりに対処する緊急事態宣言が出され、
活動および集会の自粛が呼びかけられておりますが、教育改革はもはや一瞬の猶予
もない状況にあり、今回の開催となりました。
中間報告会においては、報告者・参加者間の空間確保など十分な対策を講じます。
また中間報告書を以下PDFファイルをご自由にダウンロードしてください。